shanの雑日記

子育ての振り返りから日々の雑感など

活動自粛から思うこと

ソフトバレーの練習がしばらく活動を自粛することになりました。
理由は、この地方でもコロナの感染が増えているためです。
いつまでこんなことが続くのでしょうか。


活動が自粛されることに対して不満があるわけではありません。
もし、クラスターが発生したら
『〇〇市の運動サークルで☓人のクラスター発生』
なんて発表されるのですから。
大人が集うスポーツの団体としては、それぞれ家庭や仕事もあり、立場はそれぞれ違うので活動自粛の方向に向かうのも無理はないと思います。


今の所、国や地方自治体も行動制限は考えていないとのことです。
上がはっきりとした基準を示さないから、その下が上の顔色をうかがうしかない状況のように思います。
『行動制限なしって事ですが、やっぱりしといた方がいいっすよね?』
みたいな。
確かに、個人個人が気をつけて行動すればいいのでしょうが。


息子が高校2年生の時、春の地方の市町村レベルのものからインターハイまで、全ての大会がなくなりました。
共に切磋琢磨しあってきた1つ上の先輩は、集大成の年にその舞台に立つことができぬまま、引退をすることになりました。


スポーツ強豪校だろうがそうでなかろうが関係はありません。
みんなそれぞれの環境で自分自身と向き合い、それぞれの目標に向かって努力を積み重ねてきたのです。
中には小さい頃からその競技を始め、高校3年生の大会で一区切りだと考えていた学生も少なからずいたことでしょう。


息子が高校3年生になっても、3月4月の大会は全て中止になりました。
幸いにも5月に1回と6月に2回大会は行われ、息子はその舞台に立って引退を向かえることができました。
私「3回しかなかったね。」と言うと
息子「3回もあった、やよ。先輩はゼロやったんやから。ありがたいと思わないと。」
と言いました。


引退した夏、インターハイが近づくと息子を送迎する車内には、ラジオからとあるアーティストが昨年インターハイを目指していた高校生に向けて制作したという楽曲がよく流れてきました。
その曲が流れる度に、息子は音量を小さくしました。
私「この曲、嫌いなん?」
息子「嫌いとかじゃないよ。ただ何かが違うんよね。本気で真剣にやってきた者に対して言葉や歌で、簡単に寄り添うとか言わないで欲しいと思う、というか。」
多くの人が励まされている楽曲ですが、息子が言いたいことは何となく理解できました。
私「寄り添うって難しいね。けど君が医学部に進んだら、患者さんに寄り添うとはどういうことなのかを勉強しないといけないよね。」
息子「うん。きっとすごく難しいことやと思う。けど1番大事なことやわ。」
そんな会話をしました。


仕方がない。悲しいのは自分だけじゃない。今はつらくてもその経験は必ずいつか役に立つ。
それは大人の言い分に過ぎないと思います。
中高生にとっては、先の『いつか』ではなく目の前の『今』が何よりも大切なのだと、部活に打ち込んできた子供を持つ親としてはそう感じます。


この楽曲の歌詞の中に、
『私はここだと叫んでいる』
というものがあります。
自分が、自分自身として生きていくために、時にはそう声を上げることも必要なのではないでしょうか。


ただのソフトバレーの活動自粛からつらつらと考えてしまいました。
今月末からインターハイが、来月には全国中学校体育大会が開催される予定です。
その舞台に立てる中高生、その舞台を目指して頑張ってきたものの夢が叶わなかった中高生のためにも、無事に開催されることを切に願います。