shanの雑日記

子育ての振り返りから日々の雑感など

「英語なんてキライや!」 からの英語 ~前編~

息子が家庭教師で担当することになった英語。

今回は息子の英語指導で大丈夫なのかと思った理由について、書いておこうと思います。

 

息子が保育園、小学校と進むにつれ、新聞や広告、地元タウン誌の広告に英語教育についての情報を目にする機会が増えてきました。

息子の友達の中にも英語や英会話を習っている子もいると聞いていました。

英語かあ。確かにこれからは重要になってくるやろなあ。

まあ英語は将来、仕事として必要になった時や英語で食べていきたいと思ったら多少の援助はして、息子自身で留学や駅前留学でもしてもらおう。

中学、高校、そしてもし大学に行くにしても国社数理は日本語の試験問題。

今はまず、日本語の語彙を増やしたり日本語の理解をしておいた方がいいのでは?

と考えて、英語や英会話を習わせることはしませんでした。

 

とりあえず息子には読みたいと思う本を読ませ、他には中学受検の参考にと思った『今解き教室』や新聞を読んでいました。

 

こうして全く英語に触れることのないまま小学6年生の時に問題勃発。

当時、週に1回ほど外部からネイティブの先生が来て下さって、子供達が英語に触れる機会がありました。

英語の歌を歌って楽しく過ごすのではなく、授業のような形式だったそうです。

先生は英語で質問し、当てられた生徒が英語で答える。

英語に触れたことのある子供なら答えられるような質問であったかと思いますが、息子にはちんぷんかんぷん。

息子が指名されても、何を言っているのかもわからないので答えられるはずもなく。

息子「何を言っているのかわかりません!」

と言って座っていると、先生は両方の手のひらを上に向け、首を横に振って何やらブツブツとつぶやいたそうです。

 

息子「みんな英語を習っている訳でもないのに何で英語で質問するわけ!?わからん○○(息子の名前)がアホなん?もう英語なんてキライや!!」

帰宅した息子は顔を赤くして怒っていました。

私「これからイヤでも英語は勉強せんとあかんようになるわ。そしたら今日聞かれたことなんて簡単にわかるようになるから。今はわからなくて当たり前よ。」

英語に対してマイナスなイメージを持ってしまったことに少し焦りましたが、とりあえずそう言い聞かせました。

 

この後、少しして公立中高一貫校の入学説明会に参加しました。

すると入学前の春休みの宿題で、『英語の歌を1つ聴いて覚え、歌詞を英語で書いてくる』というものがありました。

はあ~?入学する前に英語が必須なわけ?

英語を全く知らなかったら、授業に参加できへんの?

と少し、ムカッとしました。

 

家にあったカーペンターズのトップ・オブ・ザ・ワールドの歌を聴き、歌詞カードを丸写ししました。

とりあえずはA~Zの大文字と小文字だけは書けるようにして中学校に入学。

中学校の英語の授業について行けるのかとても不安に思いましたが、塾には行かずに様子を見ることにしました。

 

実際、英語の授業ではちゃんとA~Zの文字から教わったそうですが、息子の通った中学校の英語の授業は少し変わっていたように思いました。

まず、授業の始めに必ず英語の歌を歌います。曲はカーペンターズやマライアキャリー、マイケルジャクソンまで・・・。多種多様な英語の歌が生徒からのリクエストや先生の選曲で決まり、みんなで歌います。

学校で『スリラー』を歌っていた時期、息子は家でひたすらムーンウォークの練習をしていました。笑

 

授業では、ほぼ教科書は使用しません。先生自作のプリントが多かったようです。

特徴的だったのは殆ど英文法の授業はなく、2人一組で行われるskitと呼ばれる英語の寸劇や1人での演説が多かったように思います。

先生からお題が与えられ、ストーリー(ネタ)を考えます。ネタが決まったら教科書やプリント、電子辞書を駆使して頑張って英文にします。

英文ができたら先生のところに持って行ってチェックが入り、使用した単語が適しているかや英文法を添削してもらって、みんなの前で披露します。

 

skitを観たり演説を聴いている方は、他にふさわしい表現の仕方がないか等のメモを取り、終わると発表をします。

徐々にskitのレベルも上がってきて、中学3年生になる頃にはもう私には理解することが難しくなってきました。笑

そのうちにみんな凝ってきて、小道具まで作るようになりました。

何のお題だったのか忘れましたが、息子と友人のskitがウケにウケて校内集会で発表することになり、小道具として必要なのだと紙で切った蟹を大量に作っていました。

また『なりきりキング牧師大会』なるものがあって、全員キング牧師の有名な演説を研究して1人ずつ発表。息子は3位に入賞したそうです。

これが『生きた英語を学ぶ』ということなのだろうか?

私が知る英語の授業とはあまりに違うので、驚いたり関心したりしていました。

 

「英語なんてキライや!」と言っていた息子は塾にも行かず、嬉々としてskitのネタを作っては英文にし、楽しく英語を学びながら力を付けていったように思います。

特に対策をすることなく中学3年生のときに英検3級を取得。

英検は当時、共通テストでの英語外部検定試験の導入が言われていたこともあり、高校2年生でとりあえず2級まで取得しました。(外部試験の導入は見送られました。)

英検2級の勉強は、友人から借りた英検用の単語帳と過去問のみで対応していました。

リスニングやスピーキングも中学校で3年間、みっちり鍛えられてきたので特に苦手意識はなかったようです。

 

 

 

 

 

長くなったので次回に続きます。