仕事が終わって帰宅すると、家の前の畑で姪っ子と甥っ子が『ばあばのお手伝い』と言う名目で遊んでいました。その場にいた妹に
私「子供2人居てたら夏休みは大変やなあ。」と言うと
妹「ケンカもするけど基本的に2人で遊んでるからラクやで。○○が小さい時に、お姉ちゃんずっと1人で相手してたやん?そっちの方がしんどいと思うわ。」
と言われました。
元夫と一緒に生活している時から、ずっと1人で息子の世話をしていました。
元夫は前回にも書いたように国体出場を目指していたこともあり、仕事が終わるとトレーニングをしてから帰宅していました。また上司からのお誘いは絶対優先。
帰宅は早くても22時を過ぎ、飲みに誘われると終電間近。
休日は競技練習で出かけます。
元夫は息子のおむつを替えたことはないし、お風呂に入れた事もありません。
親子3人でお出かけというものもしたことはありませんでした。
そんな日常だったので、息子と2人っきりで過ごす事はごく当たり前の事で何の疑問もなかったし、それをしんどいと思うこともなく、実家に戻ってきてからも家事をしながら息子と2人で遊んでいました。
息子はひとりっ子です。
私は妹がいたのでひとりっ子はわかりません。
ひとりっ子をどう育てていこうか悩みました。
よく『ひとりっ子=わがまま』だと言われます。
しかもウチは母子家庭。
偏見は倍になりそう。
そう思いました。
2歳で保育園に行く前、お互いに別々のおもちゃで遊んで貸し借りの練習をしました。
お菓子を1つ持ってきて、半分こで食べました。ジュースも半分こ。
ひとりっ子はおもちゃもお菓子も全部独り占めできますが、保育園ではそうはいきません。
じゃんけんができるようになると、半分こしたお菓子の大きい方争奪戦をしました。
イチゴなどはそれぞれに分けるのではなく、1つのお皿に入れて早い者勝ちで食べました。圧倒的に私が数多く食べました。
息子「ハハ、ずるい~!」
と言って泣きましたが、
私「子供が1人やからって食べたいだけ食べられると思ったら、大きな間違い!!」
と容赦しませんでした。
別にたくさんイチゴが食べたかったわけではありません。
家の外に出ると、世の中は競争なのだ!
と伝えたいと思っていました。
競争といえば、かけっこも容赦しませんでした。
公園でよその親子がかけっこをしていて、お父さんやお母さんがわざと負けて
「△△くん、すごいね~!速い速い~!」
と言っているそばで、ぶち切りで息子を置いて走りました。
泣きながら走る息子。
私「泣くな!大人が勝って当たり前や。ハハは絶対にわざと負けることはしないから。悔しかったら実力でハハに勝ってみな!」
身近で大人をなめている子供を知っていたので、
大人をなめるな!
と思っていました。
縄跳び、鉄棒、ボール投げにバドミントン等、全てに完全勝利。
こうなってくると、少し大人げなかったかもしれません・・・。
「学童でオセロは負けたことないねん!」
と豪語する息子。
じゃあ、ハハとやってみよう。
真っ黒にしてやりました。
息子「絶対、絶対に全部ハハに勝つから!!」
と泣きながら宣言しました。
その後、あっという間にかけっことオセロは息子には勝てなくなりました。
何事も私にコテンパンにやられ続けた息子は、超が付くほど負けず嫌いに仕上がってしまいました。
ここまでの仕上がりにするつもりはなかったのですが・・・。
後々、この負けず嫌いに振り回される日々を過ごすことになります。
自業自得とはこの事を言うのかもしれません。
思わぬ方向に進んでしまった息子を思い出すと、子育てって本当に難しいものだなあと思います。