shanの雑日記

子育ての振り返りから日々の雑感など

息子、迷子になる

夕方、息子からLINEがありました。

息子「市内を走ってて迷子になりました」

  「帰ってくるのに1時間かかった」

私 「知らん所へ行こうとしたん?」

息子「始め△△の方へ行こうと思ってたけど気が変わって」

  「●●川の河川敷に行こうとした」

  「もうすぐ橋が見えて来る頃と思ったら、全然知らん所に出た」

 

この春から暮らし始めた街です。

普段は大学との往復と、近くのスーパーに行くことがメイン。

たまに部活の先輩や友達のお家に行くこともあるそうで。

あとはバイト先の家庭教師の家と塾に行くぐらい。

いずれも自転車でウロチョロしているそうです。

自主トレーニングで走る時、△△方面しか行ったことがなかったとのこと…。

 

息子の住むマンションから△△は東の方向だそうです。

方向転換して西の方を向いて●●川を目指すも勘を頼りに小さい道に入ってしまい、どこかわからなくなってしまったみたい…。

息子「ヤバいと思って、とりあえず大きい道に出ようと」

  「そしたら全く方向がわからなくなって」

  「何とか大きい道に出て、道路標識とか見たら家は南方向やとわかった」

  「その道沿いに南に向かって走ってたら」

  「家庭教師に行く知ってる道に出て帰ってこれた」

アホか!

なぜ、慣れない土地で知らない道を走るのか?

 

普通の状態ならスマホを持ち歩いているので、何とかなるかもしれません。

しかし走りに行く時は、ジャマになるので何も持たないそうです。

家の鍵も、鍵をかけたらダイヤル式で開閉するポストに入れておくそうで…。

何も持たず、腕には時間がわかるだけの安物の時計だけ。

多機能なスマートウォッチではありません。

 

先月、何も持たずに走りに行くと聞いた時に、ふと考えました。

一緒に暮らしていれば、走りに行って何時間も帰ってこないと警察や消防に問い合わせる事ができます。

けれど一人暮らしをしている場合、身元がわかる物を何も持っていないと、何かあった時にどうなるのか?

事故に遇っても、意識があって自分の名前等を言うことができればまだいいけど…。

もし意識がなかったら、警察も消防も病院も

「いったいこの子はどこの誰で、連絡先は?」

となるに違いない!

 

そう思ったら大慌てで

○氏名

○生年月日

○大学名

○血液型

○緊急連絡先(母携帯)

を書いた名刺よりも一回り小さいカードを作り、ダイソーで買ってきたラミネートフィルムでラミネート加工して、汗で濡れても大丈夫なようにチャックの付いたナイロンのメッシュケースに入れました。

 

はっきり言って『迷子札』です。

19歳の大学生に持たせることになるとは思いませんでした。

息子宛に送った後、連絡しました。

私 「走りに行くときは必ず、これに小銭を入れてポケットに入れておきなさい!」

  「途中で水分が必要になる場合もあるでしょ!」

  「何かあったら、すぐにこっちにも連絡がつくようにしたいからね!」

本来なら自分でやって欲しいところですが、多分面倒くさがってやらないでしょう。

 

今回、知らない土地で迷子になった息子。

私 「もし、知ってる道に出なかったらどうするつもりやったん?」

息子「その時は誰かに聞く」

私 「ランニングしてて『○○方面はどっちですか?』って聞くの?」

  「それってちょっと面白いな。笑」

息子「だから最終手段やと思った」

  「は?って言われそうやし」

私 「まあ、ホンマに困ったら恥ずかしがらんと人に聞きなよ」

息子「そうする」

  「今日はメチャメチャ焦った」

 

1時間ランで、『発見・探検僕の街』(←昔、教育TVでこんなのあったような?)

ができたと思うようにするとのこと。

それにしても、何の心配をしなければならないのか予測できません。

けれど、最終手段として『恥を忍んで人に聞く』という選択肢が息子の中にあるだけ、親としては安心かも。

自分の力だけでは、どうしても解決出来ない事もあります。

そんな時は、例え知らない人にでも頼るしか方法がない場合もあります。

知らない人に頼るということはハードルが高いように思いますが、それができるという事も大切な『生きていく力』かも。

昨今は、それも危険な場合もありますが…。

心配すればキリがないので、世の中悪い人はそうそういないと思うようにします。

でないと、やってられません。

 

離れて生活すると、今後も思いも寄らないような出来事があるのかもしれません。

とりあえず、走りに行くときは必ず『迷子札』はポケットに入れておくように再度言っておこうと思います。