shanの雑日記

子育ての振り返りから日々の雑感など

鍋物とおでん

寒い冬と言えば、鍋物やおでんが食べたくなると言われます。

身体が温まりそうだし、作る方としては野菜やお肉をザクザクと切れば良いのだし、そんなに手間もかからないかと思います。

後片付けもラク

けれど、私はあまり鍋物の準備をしたことがありません。

なぜなら鍋物が苦手だからです。

鍋物って、けっきょく出汁の味かポン酢の味で決まるような気がします。

野菜もお肉もお魚も…。

野菜とお肉をいっしょに入れると、お肉の灰汁が野菜に付くのが許せません。

鍋の中がグチャグチャになるのも苦手です。

ここは白菜

こっちは大根

手前はしいたけ

となりは鶏肉

ここが豆腐

と決めて入れても、みんな突っつき回すので結局グチャグチャ…。

その『みんなで突っつき回す』のが最も苦手かも。

できれば取り箸を使って欲しいと思いますが、なかなか言えません。

 

ウチで鍋物をするときは私だけ別の物を自分で作るか、材料を取り分けて1人鍋をしていました。

たとえ家族でも無理なものは無理。

それが面倒くさくてここ十数年、鍋物をした事は片手で収まります。

なので、息子はあまり鍋物を食べた経験がありません。

 

社会人になると、忘年会はほとんど鍋物だったのでいつも対策をしていました。

「猫舌なのでごめんなさい。」

と言って最初に器に入れたものだけを食べて、後はひたすら飲んでいました。

忘年会は飲んで笑っていればどうにかなります。笑

飲むのにつまみはいらないタイプなので、それは苦にはなりませんでした。

忘年会はこの手で乗り切りましたが、その後最大の難所が待ち構えていました。

それは『義実家』。

 

義実家は冬になるとほぼ毎日が鍋物だったようです。

年末年始に訪れると日替わり鍋物

食べられないとは言えません。

そんな事を言おうものなら、元夫にこっぴどく叱られたに違いありません。

修行だと思って我慢しました。

鍋物は頑張りました。

けれど『締めの雑炊』だけはどうしても無理。

「お腹いっぱいでもう入りません。ごめんなさい。」

と逃げ切りました。

 

もう一つ、おでんも苦手です。

大きな鍋にいっぱい入っているのを見るだけでテンションが下がります。

どれも同じ茶色だし…。

昔、冬休みの朝にコンビニでバイトをしていた学生時代。

当時はロングヘアーで、バイトの時は1つに結んでいたのですが、バイトが終わって結んでいたゴムを外すと髪の毛からおでんの香りが漂ってきました。

この匂いが何とも強烈。

その当時は部屋にお風呂がなくて銭湯に通っていたので、すぐにはその匂いから解放されずに次のバイトに向かうのが苦痛でした。

 

あと、おでんを見るとある記憶が蘇ります。

小学生の頃、父親は単身赴任中で3交代勤務の看護師をしていた母親が夜勤の時はカレー・シチュー・おでんなど、当時はまだ電子レンジがなかったので子供が簡単に温めて食べられるような物を作って置いてくれていました。

小学校から帰ってきて台所のおでんを見ると、

ああ、今日はお母さんがいないんだな。

と少し寂しく思いました。

なので、未だにカレーもシチューも自分ではあまり作りません。

私の中では、楽しい食べ物ではありません。

これを『トラウマ』と言うのかな?

ちょっと違うかもしれませんが、少しだけ当時を思い出してしまいます。

人に鍋物とおでんが苦手だというと、変わった人だと言われます。笑

なので今まであまり言ったことはありません。

 

おでんに関してはここ2・3年で少し食べられるようになりました。

卵・糸こんにゃく・大根

私のベストメンバーです。笑

からしをたっぷり付けて食べると美味しいなと思えるようになりました。

 

なぜこんな話になったのかと言うと、年末年始のスーパーの折り込みチラシを見ると鍋物の具材や写真が多くてウンザリしていまい、年明けには早速夕食に母が作ったおでんが登場しました。

帰省していた息子は、大きな器に山盛りに入れたおでんを美味しそうにモリモリと食べていました。

私 「○○は鍋物は抵抗なく食べられるタイプ?」

息子「その『抵抗』ってのがわからんけど。普通に食べられるよ。」

とのこと。

ああよかった。

好き嫌いの激しい私が育てたにもかかわらず、息子は好き嫌いが全くありません。

私が食べ残した物も

息子「もったいない。食べるよ。」

と言って食べてくれます。

私は息子の残した物を食べた事はありません。

まあ、幼い頃から息子が食べ物を残すということがなかったのですけれど…。

 

息子「おでんを1人暮らしで作るのはコスパ悪すぎ。」

確かに、あれやこれや入れればそれなりのお値段になります。

息子「おでんも帰ってきた時のお楽しみやな。」

そう言った息子は昨日、1人暮らしのマンションに戻って行きました。