GWにはパートナーといろいろな昔話をしていました。
※その辺りの話
その中で、『あの時は大変だったなあ。』
と話題になった事があります。
今回はそのお話をしようと思います。
息子が小学2年生のGWのある日。
その日はパートナーと出かける予定があったので、出かける前に息子の昼食の準備をしていました。
息子「左の耳がちょっと痛い。」
中耳炎?
耳の中を覗いても何もわからないし熱もない。
祝日の耳鼻科は当然お休み。
とりあえず様子をみることにし、息子を母に預けて出かけました。
出かけた先でお昼ご飯を食べているところに、母からの電話。
母「○○、顔面麻痺を起こしてるわ。これは早く病院に行ったほうがいい。」
「できたら耳鼻科が良いけど、とりあえず小児科でも。」
母は元看護師です。
慌てて2人で戻りました。
戻る車内で休日に診てくれる耳鼻科を探しましたが、当然なし。
内科はやっている所があるけれど、小児科はなし。
どうしようかと悩んでいると、パートナーが
パ「休日夜間診療所に小児科があるよ。子供らを連れて行ったことがあるから。」
息子は休日や夜間に体調を崩したことがなかったので、存在を知りませんでした。
パートナーに教えてもらい、助かりました。
家に帰り、息子の顔を見ると驚いて言葉が出ませんでした。
麻痺によって顔の左半分が垂れ下がっていました。
お茶を飲もうとしても、左の口の端から流れ出てしまいます。
パートナーの運転で、慌てて休日夜間診療所に向かいました。
到着すると、待合室に入れないので外にも診察待ちの人が溢れていました。
小児科の受付を済ませ、待つこと約2時間。
その間も息子は耳の中がピリピリすると訴えていました。
順番が来て診察。
小児科の医師は息子を診るなり、
やっぱりこれは耳鼻科で詳しく診てもらった方がいいと思う。
明日(祝日)、ここで耳鼻科の診察があるから必ず来るように。
なるべく早くにステロイド治療を開始した方がいいと判断できるので、処方する薬をしっかり飲んでおくこと。
息子に何が起こっているのか今ひとつわかりませんでしたが、小児科で確定せずに耳鼻科の受診が必要な子供の病気って何だろう?
そう疑問に思いながら、会計でまた1時間ほど待つ間、
明日はこの待ち時間を過ごすグッズをたくさん準備しなくては!
など、どこかのんびりと考えていました。
翌日も息子の左半分の顔は垂れ下がったまま。
耳の中の痛みはひどくなっているようでした。
さらに、口の中に水疱ができて食事が取りづらく、汁物は左の口の端から垂れるので全てストローで右側から飲んでいました。
左目は麻痺によって瞬きがきちんとできないので目が乾くらしく、よく左目を触っていました。
息子に何が起こっているのか不安になりました。
翌日もパートナーが付き添ってくれました。
当時、ゲーム機を持っていなかった息子は、休日前に図書館で借りていた本を持って行きました。
この日は受付開始前から並んで順番を取りました。
耳鼻科は小児科に比べるとマシでしたが、それでもかなりの待ち時間。
名前を呼ばれて診察室の中に入ると、若い男性の医師が座っていました。
息子の診察が始まりましたが、病名を告げられることはありませんでした。
医師「紹介状を書くのでそれを持って明日、大学病院に行って下さい。」
「連休明けで予約もなしとなると、どれだけ時間が掛るかわかりません。覚悟して行って下さい。」
「昨日ステロイドの飲み薬を処方されていますが、今からは点滴を行います。」
医師は、黙々と手書きで紹介状を書き始めました。
その間、私達は診察室でその様子を見ていました。
できあがった紹介状が入った封筒はパンパンに膨れていました。
後にも先にも、こんな分厚い紹介状を手にしたのは初めてで驚きました。
表書きには『A先生 御侍史』とありました。
その後息子は点滴を受けるために処置室へ。
息子はアレルギー体質+喘息の傾向ありで、幼い頃から検査のために頻繁に採血を受けていたためか注射に対する拒否反応はありませんでした。
保定要員の看護師さんが来ましたが、それは不要だと伝えました。
息子はベッドに横になり、おとなしく点滴を受けていました。
翌日は地元の大学病院へ行かなければなりません。
平日となるので仕事がありました。
当時は運送会社でパートをしていましたが、勤続年数とともに責任のある仕事を任されるようになり、休みは取れても後々が大変になる環境でした。
半日休むだけで、机の上は伝票で山のようになりました。
1日休むと…。
しかし今回ばかりは1日休みを取りました。
今まで大学病院にも行ったことがなかったのでパートナーに駐車場を聞くと、翌日はまだ休みだったパートナーも一緒に行ってくれることに。
息子の変わらないどころか悪化していく様子と分厚い紹介状を見て不安でいっぱいの状態だったので、正直ホッとしました。