shanの雑日記

子育ての振り返りから日々の雑感など

パワハラか指導か

最近、仕事終わりにちょくちょくパートナーがやってきます。

小一時間ほどお茶を飲みながら話をします。

先日、珍しく大きなため息をついていました。

彼はどちらかと言うと感情は安定しています。

激昂することもなければ、テンションが激しく上がることもなし。

気分が低空飛行することもありません。

いつもほぼ真ん中、フラットな状態で安定しています。

 

私「どうしたの?ため息って珍しいけど?」

パ「それがさ…。はあ…。」

またため息をつきながら話し始めました。

パートナーは高校卒業後に今の会社に就職したそうです。

今では部下を指導する立場でもあるとか。

部下と言っても、途中入社で年上の方も数人いらっしゃるそう。

年上が相手となるので、やはり失礼のないように言葉や態度に気を遣いながら助言や指導を行っているとのこと。

パ「今時、何かあったらパワハラとか言われるしさ…。」

確かに。

年上部下の中でも1人、物凄く手こずっている方がいるのだとか。

有名大学を卒業後、以前はこの辺りでは誰もが知る大きな会社に勤めていたそうです。

パートナーの会社の、最初は違う部署に採用されたそうですが数年前に今の部署に異動となったらしい。

周囲の同僚も、いろいろと仕事を教えてきたとのこと。

ところがその方、何度言っても同じ間違いを繰り返し、その間違いを指摘しても改善が見られなくて周囲は困っているそうです。

パートナーがメモを取るように勧めても、大丈夫だと拒否。

ひとつ間違えが起きれば周囲に迷惑や危険が及ぶこともあるので、細かく指示をしてもその通りにできないので困っていたそうです。

パ「年上だし、プライド高いしキツく言ってもこじらせるだけで…。」

 

有名大学卒、有名企業で働いてきたプライドもあるかと思います。

けれど、今は違う会社に勤めており求められているものも違います。

何より周囲に危険が及ぶ可能性があるなら、年上だのプライドなんて言ってる場合ではないと思うのですが…。

 

そんなある日、仕事中にドカーンと大きな音がしたそうです。

慌てて行ってみると、新しく建てたばかりの倉庫の壁に貫通こそしなかったものの大きな穴があいていたそうで…。

パートナーが何があったのか聞いたところ、どうやらその方がフォークリフトの操作をミスしたらしい。

その場にいた他の人達はそう言うのですが、本人が絶対に認めず。

いろいろ報告をしなければならないので状況の説明を求めても、

「私じゃない。」

「私は知らない。」

そのうちに

フォークリフトが勝手に暴走した。」

とか言い出す始末だったそうで…。

 

パ「ちょっと、こっちへ…。」

そう言って人のいない倉庫の裏手に来るように言い、厳しく注意指導。

倉庫に戻ると、穴の前でお偉いさん方が集まって大騒ぎになっていたそうです。

その後、所属部署のトップに『厳しめに指導した』と報告。

トップ「いいよいいよ。言わないとわからんし、多分言ってもわかってないわ。」

と言われたとか。

職場に戻り、注意指導された方は何もなかったかのような様子なのに厳しく指導したパートナーが落ち込んでいると、パートのおばさま達が

「○○さんは間違ってないよ。気にしない気にしない。」

と慰めてくれたらしい。

人のいない所で注意指導したはずなのに、バレているのはなぜ?と思ったそう。

余計に落ち込む羽目になったそうです。

 

パートナーのため息の原因は、『怒りをコントロールできなかった自分』に対してだと思いますが、パワハラと指導の線引きってどこなのだろう?

今回の場合、他の同僚の目の前で「アホ」「無能」などの人格を否定する言葉を用いて必要以上に叱責するのは『パワハラ』に抵触する可能性がありそうです。

けれど、業務上必要であってミスの再発を防止し、今後より良い業務の遂行に繋がることを目的とするならそれは指導だと思うのですが…。

それに『怒り』が加われば、『パワハラ』となってしまうのか?

そんな事を考えていたら、指導する立場にあるものは必要以上に萎縮してしまって本当に必要で適切な指導ができなくなってしまいそう…。

 

調べてみると必ずしも『叱責=パワハラ』ではないとの事。

いろいろな捉え方があるようですが…。

管理職の仕事としては職場環境をより良くするために、ルールの守れない部下に対しての指導は当たり前。ましてや危険な行為に対する指導としては叱ることも当然かと。

今回はまだ壁だったから良かったものの、これがもし人に向かっていたとしたら大変なことになっていたと憂慮したパートナーが『叱責』したみたいです。

 

パ「これでわかってくれればいいんだけどね…。はあ…。」

また、大きなため息をついていました。

いつも私の愚痴を聞いてもらっているので、パートナーがたまに漏らす愚痴には耳を傾けたいと思います。