大学3年生の息子。
前期で1つだけヤバい成績だったらしいのですが再試とはならず、レポート提出で済みそうだと喜んでいました。
(そもそもヤバい成績ってどうよ?)
今は『基礎配属』の期間で自分の興味のある講座に入り、マウスを使って『あんな事やこんな事』の実験をしているらしい。
(詳しく教えてくれたけど、ハハには難しくて理解不能…。)
息子「やっぱり臨床かなあ。」
実験そのものは興味深いけれど、自分は研究には向いていないと思うそうです。
ま、そうだろうね。笑
人に揉まれて日々バタバタしている息子は容易く想像できるけれど、研究に没頭している息子を想像するのは難しい…。
息子から聞く基礎配属の様子はサッパリわかりませんが、多分こんな感じで進んでいるのではないかと教えてくれる漫画があります。
Dr.Eggs ドクターエッグス【集英社】
医学生の漫画です。
この8巻はちょうど基礎配属を取り上げています。
主人公は成績が良かったからという理由で医学部に進学しました。
その辺りは息子とは違うけれど、内容はとてもリアルです。
(息子も『再現力が凄い!』と言っている。)
この主人公も勉強にバイト、人付き合いにも全力で向き合い、3年生の今は部活で主将もしています。
まるで息子。
過剰に自分で自分を追い込んでしまって『ヤバい!』と思いつつも、目の前の事に全力投球。
で、それをやってる自分にちょっと酔ってる感があるというも同じ。笑
あまりにも似ているので、
大抵の医学生はこんな感じなのか?
と疑問に思ったほど。
けれどこの漫画を読んだ医師の方が
新しい環境に放り込まれて様々な刺激を受けると反発を感じる事はあってもキチンと受け止めて吸収し、次の段階へ上がっていく生真面目さと情報処理能力を持ち合わせている。それが医学生の特長のひとつ。
と言われていたので、腑に落ちました。
多分、根っこの部分でみんな『生真面目で情報処理能力が高い』のだと思います。
生真面目だけど中学・高校の時は部活しかできなかった息子に、こんなに情報処理能力があったのかと大学生になってから驚いたので。笑
先ほども書きましたが、この8巻では基礎配属の様子が描かれており、主人公もマウスを使った実験をしています。
実は息子がマウスを扱う時の様子を説明してくれた時に
「サッと○○して、チャチャっと☓☓して…」
と言っているのを聞いて、あまりにもマウスがかわいそうだと感じていました。
ところがこの漫画で主人公がマウスの命を奪うことの罪深さに躊躇し、実験に時間がかかっている様子を見ていた指導教官が言いました。
マウスには精神的な苦痛も肉体的な苦痛も与えてはいけない
仲間の死を見せることも強い力で保定される恐怖も与えてはならない
手際良く素早く安楽死させる
これが愛情であり最高の敬意だ
この言葉を読んで、胸が詰まる思いをしました。
『サッと、チャチャっと』
これは雑に扱っているのではなく、マウスの貴重な命に向き合い感謝している証だったのです。
完全に誤解していました。
この漫画は、医師を志す者として様々な困難にブチ当たりながらも成長する医学生のリアルが描かれています。
(というか次から次へとよくもまあこんなに困難があるのかと、ある意味感心する。笑)
ちょっと一般ウケする内容ではないかもしれませんが、興味のある方は是非読んでみてください。