1人暮らしの生活にも慣れた頃、オシャレカフェの面接に落ちた息子は部活の先輩の紹介で、家庭教師と塾の補助のアルバイトを始めました。
※その頃の話はこちら
私も息子も家庭教師に勉強を教えてもらうという経験はしたことがなく、田舎であるためか周囲でも利用したことがあるという話を聞いたこともありませんでした。
なので、息子自身も『家庭教師』というものの想像がつかなかった様子。
あれから数ヶ月。
気になったので家庭教師のアルバイトについて聞いてみることにしました。
私 「家庭教師の方はどう?」
息子「この前のテスト、しっかり教えた理科で30点近く上がってさ。めっちゃうれし い。」
私 「30点UPは凄いな!で、数学と英語は?」
息子「それがさ、T君は数学と英語は塾でやっているからいらないって言うからやってなくて。成績は変化なし。」
私 「確か、お母さんは数学と英語が希望って言ってなかった?」
息子「そうやけど…。」
どうやら、親御さんの希望とT君の希望とのズレが生じていたようです。
息子に、親御さんに対して『フィードバック』はしているのかと聞いたところ、やったことがないとのこと。
確かに勉強を教えるのはT君。
けれど、そのT君の成績UPのために家庭教師を依頼し、『90分・2,×00円』という費用を支払っているのは、親御さんになります。
(家庭教師初心者のため2,×00円スタートらしい。←ベテラン先輩クラスは3,000円以上は普通だとか!!)
ついつい、費用を支払う側の親目線になって言いました。
私 「2,×00円も払ってて、何の勉強をやって進み具合もわからんって不安やわ。」
「それに、親御さんは希望した数学と英語をやってないって知らないんやろ?」
「やってる前提やったら、成績UPしてないのなら君の評価が下がるだけやで。」
「親御さんとのコミュニケーションを取ることも大事じゃない?」
息子は納得したようで、早速話し合いの機会を作ってもらうと言いました。
息子の方から『次回の家庭教師終了後に話し合いがしたい』と申し出たところ、普段は帰宅の遅いお父さんが既に帰宅されていたとのこと。
T君との勉強が始まり、いつも最初は学校の進み具合などを聞いたり、その日に勉強する内容の話などをするそうです。
その間、T君は部活の疲れもあってか机の上で『ぐだー』っとしているそうです。
その時、いつもはお母さんがお茶を持ってきて下さるのですが、初めてお父さんが持ってきて下さり、
父 「T。先生とお話する態度としてそれは失礼やぞ。きちんとしなさい。」
T君 「はいはいはい。うるさい!もう出て行って!」
息子は『中2男子あるある』やなあと思ったそうですが、
「親がああ言うのってムカつくと思うけど、『ムカつくやろなあ』とわかってて言ってくれる人がいるって、ありがたいんよ。親ってあえて嫌われ役になってでも、自分の子供がちゃんと育つようにと願ってるから言ってくれるんやで。」
とT君に言ったとのこと…。
君がそれ言う?
君も中2ぐらいがプチ反抗期だったでしょ?
と思いましたが、子供は子供なりに親の思いは理解しているようです。
さて勉強が終わり、親御さんと話し合うことに。
どうやら息子の『話がしたい』=家庭教師を辞めたい、だと勘違いしたお母さん。
『先生(息子の事)が辞めたいって言うのは、きっとTのやる気のなさや態度の悪さに嫌気がさしたに違いない!』と思って、お父さんにT君の態度を注意してもらい、話し合いの場に同席するように手配したみたい。
息子は、『何故そうなる?』と思ったらしい。笑
「T君の態度が悪いとは思ったことはありません。学校と部活と塾に家庭教師もあって疲れがある中でも、勉強している時はきちんと集中しています。そう言う事も含めて今までご報告した事がなかったので、今後はきちんとご報告させていただきたいと思います。もちろん辞めるつもりはありません。」
と話しをしたそうです。
今後は親御さんが希望する、数学の強化に取り組むことになったとのこと。
数学を避けたかったT君は、ちょっとがっかり気味だったとか。笑
最後にお父さんから
「実は部屋を出てしばらく部屋の前で話を聞いていました。親が言えないような事まで諭して下さりありがとうございました。これからもTをよろしくお願いします。」
と言われたそうです。
息子「まさか、お父さんに聞かれてるとは思ってなかった。恥ずー!」
と報告してくれました。
ご家庭を訪問するという事は、生徒さんと親御さんとの間での調整役をこなす重要性は塾よりも高いかもしれません。
生徒さんと親御さんとの両方の信頼関係も作らないといけないし。
もちろん、成績UPさせないと。
家庭教師って大変だなあと思います。
けれど息子にとって、調整役をやったり、コミュニケーションを取ることの重要性を学ぶ事は貴重な体験になるでしょう。
「○○先生に来てもらってよかった!」
と言われるように頑張って欲しいと思います。