shanの雑日記

子育ての振り返りから日々の雑感など

日経新聞「過熱する『医学部信仰』」より

私の仕事として毎朝日経新聞原油等の価格を調べてノートに記入するといったものがあります。ついでに他の記事にも目を通します。


1面に『教育岩盤』といった連載があり、今朝のタイトルは『過熱する「医学部信仰」』。興味深く読み進めました。(以下記事を一部抜粋)
『受験秀才が優れた医師になるとは限らない。人間力も必要だ。地域医療人材の育成を重視する和歌山県立医科大の宮下学長は機会があるごとに高校に訴える。「模試の成績がよいから医学部という指導はやめてほしい。将来この生徒になら腹をさばかれてもよいと思う子に勧めてほしい」』
とありました。


息子が医学部進学を志した理由は、小学生の時、臨床心理士に丁寧に話を聞いてもらい、息子に寄り添ったカウンセリングを受けたことがきっかけです。
※詳しい内容はこちら
shanru.hatenablog.com


小学校の卒業式で一人一人将来の夢を語るというものがあったのですが、息子は
「カウンセラーになりたい。」
と言いました。
帰宅してその事を母に言うと、母は息子に向かって言いました。
※以下、母自身の考え方や思い込みの部分があるかと思いますがそのまま書きます。ご了承下さい。
母「臨床心理士は患者さんに寄り添うことはできても治療はできない。」
 「病気を治す、治療をするといった行為は医師にしかできないよ。」
と言いました。
母は元看護師でした。
母の目を通して思うことがあったのだと思います。
どこまで理解したのかわかりませんが、母の話しをじっと聞いていた息子は
「〇〇は治療をする人になりたい。お医者さんになる!」
と言いました。


息子は中学生になり、二者面談や三者面談でも
「医学部志望です。」
と言い続けていました。
中学の面談は高校受験もなくゆるいものだったので、
先生方「おう。そうかそうか。まあしっかり頑張れよ。」✕3年間
といったものでした。


高校生になっても特にガツガツと勉強をするでもなく部活に打ち込む日々を過ごし、高校3年生進級時には最難関・国公立医学部を目指すクラスに入りました。
その時、飛び抜けて成績が良かったわけでもなかった息子に、
私「君は本当に本気で医学部を目指すの?」
と聞くと、
息子「それ以外は考えられない。〇〇は医師になるから。」
と言いました。
部活を引退した後は、遅れを取り戻すべく必死でガツガツと勉強をしていました。


実際、クラスの中で息子の成績は10位ぐらいだったそうです。模試も高偏差値とは縁遠く…。
息子しか知らない私は
医学部を目指す=学年トップで高偏差値
のイメージが最後まで持てませんでした。


しかし今朝の日経新聞の記事を読むと、高偏差値だから医学部を目指すといったケースもやはりあるのだと知りました。


大学進学後、しばらくして息子は入試の成績開示請求をしたそうです。
結果は予想どおり。
『指一本で引っ掛かった』ではなかったものの『片手でなんとかぶらさがった』状態での合格でした。

「医師になりたい。それ以外は考えられない。」という信念を貫き、その熱い思いで合格を自分の『片手で』掴み取ったのかもしれません。
そういう息子を見てきたので、和歌山県立医科大学の学長がおっしゃった言葉に共感するものがありました。。


息子には、小学生の時からの熱い思いを忘れず、自分の目指す道に進んで欲しいと思います。