1月も半ばを過ぎましたが、この年末年始に帰省していた息子とはゆっくりといろいろな話をすることができました。
息子「昨年はお正月なんてあったっけ?」
「箱根駅伝でA君の応援をした記憶しかない。」
とのこと。
※その辺りの話はこちら
苦しかった頃の記憶は忘却の彼方、といったところでしょうか?
そんな息子にちょっと気になっていたアルバイトの事について聞いてみました。
息子は7月頃から、家庭教師と塾の助手のアルバイトを始めました。
※家庭教師についてはこちら
T君はちょっと逃げ腰になっていた数学も
「はあ・・・。」
とため息をつきながらも、頑張って取り組むようになってきたそうです。
同時期に始めた塾の助手。
中学生がメインで、塾長が1人で指導している個人塾だそうです。
息子「塾長はパワーと情熱の塊。ちょっと変わってるけどね。」
パワーと情熱があるからこそ30年以上も個人塾ができるのだと思います。
『ちょっと変わっている』ぐらいは普通かと。笑
息子を含め、数人の医学部生はその助手という立ち位置。
授業中に同席し、生徒の質問に答えるのが仕事だそうです。
その熱血塾長から言われることは以下の4つ。
①答えは教えない
②質問に答えるのは1人5分以内で
③積極的に質問をする生徒以上に、自分から質問をしない生徒に気を配る
④明るく元気よく、テンションを上げて生徒と接するように
上記で息子を悩ませたのは③と④。
③については、授業中に様子を見ながら問題を解き進められていない生徒に対し、
最初の頃
息子「わからないところはない?」
と聞くと
生徒「ないです…。」
で終わてしまうことが多かったそう。
最近
息子「何か、困っていない?」
生徒「あ、大丈夫です…。」
少し時間をおいてもう一度
息子「そこのとこ、一緒に考えてみない?」
と声をかけると、大体はコクンとうなずいてくれるそうです。
『わからない』と手を上げるのには勇気が必要な生徒もいるでしょう。
恥ずかしいという思いや、『わからない』を認めたくないという思い。
けれど困っているのは確かなはず。
息子「その辺りをね、上手くもっていくのがなかなか大変なわけ。」
「けどね、みんな『わかった!』って時の顔がね、いい顔になるのよ。」
息子なりに試行錯誤しながらも、やりがいを感じているようです。
息子「塾長、多分理科が苦手やわ。必ず理科の授業には助手が配置されてる。」
「数・英の質問は答えてるけど、理科はほぼ○○先生へって振るし。笑」
授業中の助手だけでなく、定期テスト前の自習室にも質問対応として配置されることがあるそうで、
息子「数・英・理科とランダムに質問がくるから頭の切り替えが大変。」
「この前、日本史の質問に来た生徒がいて、メチャクチャ焦ったし。」
私 「日本史で質問なんてあるの?教科書か資料集を見ればよくない?」
息子「だから一緒になって教科書と資料集から探した。日本史はわからん。笑」
中学生の時、興味のない事はなかなか覚えられない息子は日本史の年号が覚えられず、毎晩、年号の暗記に付き合わされた記憶があります。
おかけで当時は私もいくつか年号を覚えました。笑
息子いわく、最も大変だったのは④。
家では明るく陽気に歌って踊っての息子ですが、外ではそんな気配は微塵も出しません。
感情を素直に表に出すことはちょっとカッコ悪い、と思っているフシあり。
そんな息子にとって、『テンション上げて』というのが難しかったそうです。
なぜ、塾の助手にその必要があるのかと思ったそうですが、求められているのだから仕方がない。
そこで息子が参考にしたのが、幼いころにお世話になった『おかあさんといっしょ』の歌のお兄さん。
「は~い、みんな~!歌のお兄さんだよ~!」
のノリをマネして
「は~い、みんな~!質問のお兄さんだよ~!」
の気持ちで挑んでいるとか。笑
息子「『ここ、難しいよねっ!よし、一緒に考えてみよう!!』とかやってるし。もう『なりきり質問のお兄さん』よ。フッ…。」
私、大爆笑。笑
塾の助手と一口に言っても、これはこれでなかなか大変なようです。
もう一つ。
年末から春休み終了までの短期バイトを始めたそうです。
理由としては、来年は部飯(1年生は1年間、部活終了後のご飯は全て奢り)の負担金が徴収されるとのこと。
2年生になると試験ラッシュとなるために定期的なバイトを増やすのは難しいので、余裕のある今のうちに少しでもお金を貯めたいそうです。
そうして応募したのが、なんと『全国展開のスーツ販売店』。
何故だか採用され、スーツを着て年末に行き始めたばかりだそうです。
これからの書き入れ時要員のようですが、詳細はまだよくわからないみたい。
こちらも何だか面白そうな話が聞けそうで楽しみです。
テンションアゲアゲな『質問のお兄さん』と、スーツを着てかしこまって
「いらっしゃいませ。」
とやっている両極端な息子の姿を見てみたい。笑
いずれにしても必要とされる振る舞いやスキルは違いますが、その場に応じて柔軟に対応できるようになることは、学校では学べない大切な学びになると思います。