仕事をしていると、FAXで注文が入りました。
ウチの会社ではメールではなく、今なおFAXが主流です。
(ちなみにメールでの注文書は『電子帳簿保存法』では保存の対象となりますがFAXは対象外。弱小企業にとっては猶予措置もあるのでFAXの方がありがたいという事情あり。)
私は自社製品の事はちんぷんかんぷんなので、電話で注文が入ると速攻で担当者(Aさん)に繋ぎます。
FAXの場合は内線で内容を読み上げます。すると大抵は
A「あ………はい………。」
とだけ答えて内線を切られます。
たまに忙しかったり何か考える事があると、無言で切られます…。
イラッとすることもあるけれど、もう慣れました。笑
元々、あまり人と積極的にコミュニケーションを取る方ではありません。
今日も無言で切られました…。
しばらくすると事務所に来て、先ほどの注文書を見ていました。
どうやら、その製品を作るのに必要な物があちこちの取引先から返却されていない様子。(よくわからないけど。)Aさんは、
『〇〇の返却を再度お願いします。』
と書いた用紙をあちこちにFAXしていました。
既に返却のお願いはしていたもよう。
彼女は電話でのやり取りが苦手なようで、極力FAXを使っています。
たまに電話でのやり取りの様子を見ていると、いつも消え入りそうな声で話しながら
「すいません…。すいません…。」
と常に頭をペコペコと下げています。
多分、『よろしくお願いします』がすべて『すいません』になっているみたい。
私が居ると絶対に電話が鳴っても取らないし、とことん電話が苦手なんだろうなあ…。
私の前職は運送業のパート事務員でした。
伝票処理をしながらの電話応対がお仕事。
電話の内容は多岐にわたりますが、問題が多いのは配達に関する事。
今では
配達してくれてありがとう!
という雰囲気がありますが、昔はそんな事は皆無でした。
「とにかく今すぐに荷物を持って来い!」
「順番?ウチを先にすればいいだろ!」
「運転手を追いかけて荷物を取りに行くからどこにいるか教えろ!」
なんていうのは日常茶飯事。
今の時代なら『カスタマーハラスメント』に当てはまるようなやり取りの毎日。
数人いるパートの事務員は、それぞれに山のような伝票処理を抱えながらそれらの電話対応に翻弄されました。
あまりにもお客さんに酷い言われ方をするので精神的に耐えられず、パートは新しい人が入っても入ってもすぐに辞めていきました。
そこに約7年いた私はいったい…?
図太い神経をしているということなのかな。笑
そんなこんなで、電話対応に関しては苦手意識はまったくありません。
FAXで何度も連絡するぐらいなら、電話で一気に済ませてしまいたい。
けれど電話というのは自分の都合が優先され、相手の時間を奪うことになります。
『言った・言わない』のトラブルも発生するかもしれないし…。
かといってFAXやメールの場合は微妙なニュアンスは伝わりにくいし、そもそも読まれていない可能性もあります。
となると、『○○の返却のお願い』のような場合はどちらが相応しいのでしょうか?
こちらは急ぎだけれど、相手にとってはどうでもいいかも。
→ならFAXがいいのか?
何度もFAXしているのに返却されないのは、読まれていない可能性あり。
→なら電話がいいのか?
この場合、○○がないので製造できずに本当に困っている事を相手に確実に伝わることが重要だと思うので、電話の方がいいのでは?
と思うのですが、いったいどっちが正解なんだろう…。
今は『いきなり電話は失礼』と考える人も多いそうです。
けれど、
○すぐに確認することで相手にメリットがあるケース
○FAXやメールだと内容が長文になる場合
○謝罪など、感情を伝える事に重要な意味がある場合
○相手が(私みたいに)電話でサクッと済ませたい派
のような場合は電話対応とするなど、相手や状況によって使い分けが必要になると思います。
今日は会計事務所の担当者にお聞きしたいことがありました。
けれど、今はインボイスだの電子帳簿保存法だの確定申告だので大忙しだろうと思われます。
問い合わせの内容をできるだけ簡素にまとめ、
『お忙しい中申し訳ございませんが、お手すきの際にご対応をお願い致します。』
と書いてFAX送信をしておきました。